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除籍謄本と改製原戸籍の違いとは? 戸籍調査で迷いやすい2つを分かりやすく解説

戸籍を集めているとよく出てくる「除籍謄本」と「改製原戸籍」。 どちらも古い戸籍のように見えますが、意味は同じではありません。 この記事では、その違いをできるだけ分かりやすく整理します。

戸籍を集めていると、「除籍謄本」や「改製原戸籍」という言葉が出てきます。 どちらも古い戸籍のように見えるため、最初は違いが分かりにくいものです。

ですが、この2つは似ているようで意味が違います。 この違いが分かるようになると、戸籍をたどる作業はかなり整理しやすくなります。

この記事では、除籍謄本と改製原戸籍の違いを、できるだけやさしく説明します。 戸籍を集め始めたばかりの方でも、読んだあとに「なるほど、そういうことか」と思えるようにまとめました。

まず結論。違いは「古くなった理由」にあります

いちばん簡単に言うと、違いはここです。

除籍謄本
戸籍に入っていた人が、婚姻や死亡、転籍などで全員いなくなり、その戸籍が役目を終えたもの

改製原戸籍
法律や戸籍の様式変更によって、新しい戸籍に作り替えられ、その前の古い戸籍として残ったもの

つまり、どちらも「今は使われていない古い戸籍」ではありますが、古くなった理由が違います。

人の移動によって空になった戸籍が除籍謄本。 制度の変更によって作り替えられる前の戸籍が改製原戸籍です。

除籍謄本とは何か

除籍とは、その戸籍にいた人が戸籍から抜けることです。

たとえば、子どもが結婚して新しい戸籍を作れば、もとの戸籍から抜けます。 死亡した場合も、その人は戸籍から除かれます。 また、転籍によって本籍地が変わることもあります。

こうしたことが重なり、戸籍に載っていた人が全員いなくなると、その戸籍は閉じられます。 この閉じられた戸籍の写しが、除籍謄本です。

言い換えれば、除籍謄本は「家族の動きによって役目を終えた戸籍」です。

戸籍をたどっていくとき、この除籍謄本はとても重要です。 現在の戸籍だけでは見えない、一つ前の家族のかたちがそこに残っているからです。

改製原戸籍とは何か

一方で、改製原戸籍は少し性質が違います。

戸籍は昔からずっと同じ形だったわけではありません。 制度の改正や事務処理の変更に合わせて、戸籍の様式が変わってきました。 その際、古い戸籍を新しい形式に作り替えることがあります。

このとき、作り替える前の古い戸籍が改製原戸籍です。

つまり、改製原戸籍は「人がいなくなったから閉じた戸籍」ではありません。 制度や様式の変更によって、古い形式のまま残された戸籍です。

そのため、除籍謄本と同じく古い戸籍ではあっても、意味合いは少し違います。

家系図づくりでは、なぜ改製原戸籍が大事なのか

家系図を調べるとき、改製原戸籍はとても大切です。

なぜなら、新しい戸籍に作り替えられる際、古い戸籍に書かれていた内容がすべてそのまま移されるとは限らないからです。

今の戸籍だけを見ると、家族の人数が少なく見えたり、すでに抜けた人の存在が見えなかったりすることがあります。 ところが改製原戸籍を見ると、以前は誰がいたのか、どのような家族構成だったのかが見えてくることがあります。

つまり、現在戸籍だけでは分からない情報が、改製原戸籍には残っていることがあるのです。

家系図をしっかりたどりたい場合、現在戸籍だけで判断してしまうと、途中で家族の流れを見落としてしまうことがあります。 その見落としを防ぐためにも、改製原戸籍は欠かせません。

除籍謄本と改製原戸籍の違いを簡単に整理すると

分かりやすく整理すると、次のようになります。

項目 除籍謄本 改製原戸籍
古くなった理由 戸籍の全員が婚姻・死亡・転籍などでいなくなった 制度や様式の変更で新しい戸籍に作り替えられた
性質 役目を終えた戸籍 作り替え前の古い戸籍
家系図での役割 前の世代へたどる手がかりになる 今の戸籍に載らない家族情報を拾う手がかりになる

除籍謄本は「家族の動き」が理由。 改製原戸籍は「制度の変更」が理由。

ここを押さえておくと、戸籍を見たときに「これは人の移動で閉じたものなのか」「制度変更で残ったものなのか」が分かるようになります。

よくある誤解

戸籍を集め始めたばかりの頃は、除籍謄本も改製原戸籍も「どちらも昔の戸籍でしょう」と思いがちです。 たしかに大きなくくりではそう言えます。ですが、家系を正確にたどるには、この違いが意外と大切です。

たとえば、現在戸籍だけでは父母や子どもしか見えなくても、改製原戸籍を見ると、以前に記載されていた兄弟姉妹や、すでに別の戸籍に移った人の痕跡が見つかることがあります。

また、除籍謄本をたどることで、さらに前の世代の戸籍へ進めることもあります。

つまり、どちらも「古い戸籍」というだけで一緒にしてしまうと、戸籍の流れが見えにくくなるのです。

戸籍調査では現在戸籍だけでは足りない

戸籍調査というと、今の戸籍を一通取れば分かるように思われることがあります。 ですが、実際にはそう簡単ではありません。

家系図を作るには、現在戸籍だけでなく、その前の除籍謄本、さらに改製原戸籍へと、順番にたどっていく必要があります。 そうして初めて、家族のつながりが少しずつ見えてきます。

特に先祖をたどる調査では、今の戸籍よりも、むしろ古い戸籍のほうが重要になることが多いです。 現在戸籍はあくまで入口で、その先にある除籍謄本や改製原戸籍こそが、家族の歴史をつなぐ手がかりになります。

戸主と筆頭者の違いも少しだけ知っておくと分かりやすい

古い戸籍を読むと、「戸主」という言葉が出てくることがあります。 一方、現在の戸籍では「筆頭者」という言い方が一般的です。

これは戸籍の時代や様式の違いによるものです。 古い戸籍では戸主、新しい戸籍では筆頭者という形で表記されることが多いため、戸籍を見比べるときに混乱しやすい部分でもあります。

ただ、最初のうちはそこまで難しく考えなくても大丈夫です。 古い戸籍では戸主という表現が使われていた、くらいの理解で十分です。

迷ったときの覚え方

最後に、いちばんシンプルな覚え方を書いておきます。

除籍謄本
人がいなくなって閉じた戸籍

改製原戸籍
制度が変わって作り替えられる前の戸籍

この2つだけ覚えておけば、戸籍を見たときの理解がかなり楽になります。

まとめ

除籍謄本と改製原戸籍は、どちらも古い戸籍です。 ですが、古くなった理由が違います。

除籍謄本は、婚姻や死亡、転籍などによって戸籍の全員が抜け、役目を終えた戸籍。 改製原戸籍は、制度や様式の変更によって新しい戸籍に作り替えられる前の古い戸籍です。

この違いを知っておくと、戸籍を集めるときにも、読むときにも、何を見ているのかが分かりやすくなります。 家系図を作るうえでは、現在戸籍だけでは分からない情報が、除籍謄本や改製原戸籍の中に残っていることが少なくありません。

戸籍調査は、慣れないうちは難しく感じます。 ですが、一つひとつの言葉の意味が分かるようになると、家族の流れが少しずつ見えてきます。 除籍謄本と改製原戸籍の違いも、その最初の大事な一歩です。

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